ヘルパーの時のお話。

ご年配の方といえば、洋服は動きやすかったり着やすかったりするものが当然のようで、
特養などに伺うと、個性はあるもののやはり着心地の良さそうな介助しやすいお洋服を着られている場合がほとんど。

私は訪問型のヘルパーなので、各ご家庭にお邪魔するわけでして。
ずっと着ていたご本人にとっては、着心地の良いものというのがあるわけで。

それが、ハイブランドだったりするのですが、それを汚れるからと買い直しをお願いするのは違いますよね。その方にとっては、着慣れた洋服ですしね。

食器も、もちろん超高級なんですね。
そのお皿をお借りして、ちょっとしたものをお出しした時のこと。

「これは和柄だから合わないと思うの。できれば洋皿に変えてもらってもいいかしら?」

ごめんなさい〜。気づきませんで。

一つ一つのこだわりを持って、すごく素敵に粋に生活されていたんだなあ・・・
が垣間見れた時、私もそうゆうところ丁寧に暮らしたいなと思いました。

そして、その方の大事にしているこだわりに、ずっとお付き合いしていきたいと思います。
とっても素敵だから。

そして香水がお好きなのですが、

お出かけできないので最近は付けてないの。
あの香りを纏うと、とってもいい香りで、懐かしさに包まれるのよ〜

と、ふわっとにこやかに。

きっと、素敵な情景が思い浮かんだんでしょう。
香りと記憶は密接ですから。

時間に追われてサービスに入ることが多いですが、お皿を変えたり、お洋服を選んだり、香りを楽しんだりする事は、5分くらい。

その5分を作り出すために、他をぎゅっと詰めていけるようになりたいもんです。

来年は一緒に春を見にいきたいものです。

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